【2011年04月25日】 タイトル: 研修医日記 vol.146-2
 研修も2年目を迎え現在メンタルヘルス科で研修中です。

 メンタルヘルス科では午前中新患の診察をしますが現在の状態以外に生活歴から教育歴など多くのことを患者さんに話してもらうため1人に90分から2時間程かかり原則1日2人までしか診察できません。とにかく大事なのは「何がつらいのか?」を患者さん自身の言葉で語ってもらうことで診察中は話しやすい雰囲気を作って聞き役にまわります。
 午後は病棟業務ですが下北の各施設に訪問診療に行くことが多いです。土地柄診察時間より移動時間のほうが多くなることが多いですが車を持っておらず、最近病院の外にもあまり出ていない僕にとってはできる限り遠くまで行ったほうが楽しいです。なんたって下北半島はドライブにはもってこい位に景色が素敵ですから。指導医の先生はできればもっと多くの施設へ行って病院へ通う負担を減らしてあげたいといってます。メンタルヘルス科の研修では精神科疾患や薬の使い方などいろいろ勉強できましたが一番役に立ったのは当直中の深夜や朝方に来る患者さんへの対応でした。眠くて頭もボーっとしてしまう時間帯ですが「この患者さんはいったい何がつらいのだろう?」としっかり話を聞けるようになりました。時間帯で診療の質に差がでてしまうことで悩んでコーヒー飲んだり、顔洗ったりしてから行くなど対策はしてましたがメンタルヘルス科で患者さんの話をよく聞くことがなによりのトレーニングになりました。

 さてさて話は変わるのですが4月になり医局内の席が変わりました。今は麻酔科とメンタルヘルス科の先生の間に僕の座席があります。むつ病では一つの医局内に各科の指導医と研修医、それに事務の方がそれぞれ座席を与えられています。頻繁にいろんな先生と顔を合わせるので、「肺炎で入院中の患者さんが肝機能障害起こしたのですが」と内科の先生に相談したり「昨日来た尿管結石疑いの患者さんはどうなりました?」と泌尿器科の先生に聞いたりなど気軽に相談できる雰囲気があります。また当直後だと「傷の縫合がいまいちだね」とか「めまいの人に神経学的所見はよくとれてるけど不整脈も鑑別にいれなきゃだめだよ」としっかりフィードバックもされるのでたいへん助かってます。


 今週末弘前市で第4回臨床研修医セミナーというのに演者として参加してきます。各病院の研修医が教訓になった症例をクイズ形式で発表します。僕は
「あまくみると、足をすくわれる」
という題で発表させてもらいます。多少ふざけた題ですが大切なメッセージを含んでいるのでしっかり伝えてきたいと思います。

研修医2年目 佐藤 諭